最後の最後、やっと来たか!ジャン=ポール・ベルモンドの肉体美とジャクリーン・ビセットの美脚が同時に楽しめる夢の共演作『おかしなおかしな大冒険』(73)、お待ちしておりましたー!当時、思春期入りたての中学1年生だった筆者(映画情報ページに私見が入って申し訳ない!)は、とにかくジャクリーン・ビセットが大好きで(ちなみに1970年代前半の個人的女優鉄板ベスト3は、アニセー・アルヴィナ『フレンズ』、ドミニク・サンダ『マッキントッシュの男』、そしてビセット)、ベルモンド兄貴と痛快冒険活劇に出る、しかもタイトルが当時なんとなく流行っていた形容詞を繰り返すB級乗りとあって、も~ワクワクせずにはいられなかった。映画の内容はほとんど覚えていないが(笑)、実に50年ぶりに観られるなんて、ファンにとっては大感激である。
前置きが長くなったが、トム・クルーズ、ジャッキー・チェンらに大きな影響を与えた元祖“スタントマンに頼らない”アクションスター、そして母国フランスで最も愛された国民的俳優ジャン=ポール・ベルモンド。偉大なる兄貴がスクリーンに蘇る大好評企画「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選」も第4弾を数え、ついに感動のフィナーレを飾ることに。題して『ジャン=ポール・ベルモンド傑作選GRAND FINALE』。6月28(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開される。ラインナップは、『おかしなおかしな大冒険』『ライオンと呼ばれた男』(88)『レ・ミゼラブル』(95)とファンの間では伝説化している「傑作選」初上映の3作品。さらに、『冬の猿』(62)『リオの男』(64)『カトマンズの男』(65)『大頭脳』(69)『恐怖に襲われた街』(75)『危険を買う男』(76)がアンコール上映(一部劇場を除く)されることも決定しており、特に『恐怖に襲われた街』と『危険を買う男』は、近く日本での上映権が終了するため、本傑作選が日本最終上映となる。
プロデューサーの江戸木純氏も、「待望久しく、長き交渉の末、遂に傑作選に登場する3本は、ベルモンドの華麗なる映画人生において、様々な意味での到達点といえる。まさに傑作選のグランドフィナーレに相応しいこれらの傑作は、ベルモンドが映画スターとしてあらゆることを完璧にやり尽くし、悔いのない映画人生を送ったことの何よりの証であり、『これぞ、映画!』という驚くほどの魅力と感動に満ちて、観る者を圧倒する。 最後の傑作選、感動のフィナーレは、多くのベルモンド映画にとって映画館の大スクリーンで見ることが出来る最後の機会となるだろう。これは、映画ファンの映画人生にとっても極めて重要な体験となるはずだ」と熱い思いを語っている。
●GRAND FINALE上映作品
『おかしなおかしな大冒険』
Le Magnifique (1973年/仏・伊 合作映画/93分)/監督:フィリップ・ド・ブロカ/音楽:クロード・ボラン/共演:ジャクリーン・ビセット、ビットリオ・カプリオリ
※メキシコを舞台にした新作を執筆中の人気冒険小説家が、同じアパートに住む美女に一目惚れ、さらに自分がジェームズ・ボンドばりのスパイになった白昼夢の中で大暴れする痛快冒険大活劇。名コンビ、フィリップ・ド・ブロカ監督との意味もピッタリ合って快調な冒険とアクションの連続、さらにジャクリーン・ビセットの美貌とセクシーさもプラスされて徹底的に楽しませるベルモンド主演作の中でも最も人気の高い1本にして、最高のエンタテインメント巨編。 ※未ソフト化 ※4Kリマスター版による51年ぶりの劇場公開
© 1973 / STUDIOCANAL – Nicolas Lebovici – Oceania Produzioni Internazionali Cinematografiche S.R.L. All Rights Reserved
『ライオンと呼ばれた男』
Itineraire D’un Enfant Gate (1988年/仏・独合作映画/127分)/監督・脚本:クロード・ルルーシュ/音楽:フランシス・レイ/共演:マリー・ソフィー・L、アル・デュビビエ
※7,80年代に数々の大ヒット作でフランス映画界のマネーメーキング・スターのトップに君臨したベルモンドが、『男と女』のクロード・ルルーシュ監督と組んで挑んだ58歳のときの集大成的作品。ベルモンド自身を投影したかのような豪快な成功者が、人生をリセットしようと冒険の旅に出る…。ベルモンドにとって初の大きな演技賞となった第14回(1889)セザール賞主演男優賞を受賞した記念すべき作品。※未DVD&ブルーレイ化 ※2Kリマスター版による33年ぶりの劇場公開
© 1988 / Les Films 13 – STUDIOCANAL – TF1 Films Production – Stallion Film Und Fernseh Produktiongesellschaft – Gerhard Schm Film Script. All Rights Reserved
『レ・ミゼラブル』
Les Misérables(1995年/フランス映画/175分)/監督・脚本・製作:クロード・ルルーシュ/音楽:フランシス・レイ、ミシェル・ルグランほか/共演:ミシェル・ブジュナー、アレサンドラ・マルティンヌ、サロメ・ルルーシュ、アニー・ジラルド
※クロード・ルルーシュ監督がヴィクトル・ユゴーの名作を大胆にアレンジし、20世紀の激動の時代を舞台に描き、「レ・ミゼラブル」の映像化史上最高傑作との呼び声も高いダイナミックな大河ロマン。ベルモンドが主人公とその父、さらに劇中劇のジャン・ヴァルジャンの3役を熱演した最高の感動作。第53回ゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞を受賞、アニー・ジラルドが第21回セザール賞助演女優賞を受賞した。 ※未DVD&ブルーレイ化 ※2Kリマスター版による28年ぶりの劇場公開
© 1994 / LES FILMS 13 – TF1 FILMS Production. All Rights Reserved
●アンコール上映作品
『冬の猿』4Kリマスター版
Un singe en hiver (1962年/フランス映画/104分)監督:アンリ・ヴェルヌイユ/共演:ジャン・ギャバン
※ジャン・ギャバン&ベルモンドが、最高の演技で魅せる愛すべき酔っ払いたちの挽歌。冬のノルマンディを舞台に、迷える男たちが人生最大の花火をあげる哀愁の感動作!
© 1961 GAUMONT – Tous Droits Réservés.
『リオの男』2Kリマスター版
L’homme de Rio (1964年/仏・伊合作映画/116分) 監督:フィリップ・ド・ブロカ/共演:フランソワーズ・ドルレアック、ジャン・セルヴェ
※古代文明の秘宝を巡り、ブラジルを舞台に陸・海・空、縦横無尽の大活躍! 世界中で大ヒットし、スピルバーグが「劇場で9回見た」と大絶賛!“インディ・ジョーンズ”等、多くの作品に影響を与えた名作!
© 1964 TF1 Droits Audiovisuels All rights reserved.
『カトマンズの男』2Kリマスター版
Les tribulations d’un Chinois en Chine (1965年/仏・伊合作映画/109分) 監督:フィリップ・ド・ブロカ/共演:ウルスラ・アンドレス、ジャン・ロシュフォール
※香港、マレーシア、ネパール…、自殺願望の大富豪がアジア各国をまたにかけて大冒険を繰り広げ、運命のヒロインにめぐりあう。ジュール・ヴェルヌの小説をベースにしたノンストップ・アクション大活劇!
© 1965 TF1 Droits Audiovisuels All rights reserved.
『大頭脳』2Kリマスター版
Le cerveau (1969年/フランス、イタリア合作映画/115分)/監督:ジェラール・ウーリー/共演:デヴィッド・ニーヴン、ブールヴィル、イーライ・ウォラック
※コメディの巨匠ウーリー監督が国際的オールスターと派手な見せ場の連続で描いた爆笑アクション巨編。盗みと騙しの頭脳プレイが満載の現金輸送列車強奪大作戦!
© 1969 Gaumont (France) / Dino de Laurentiis Cinematografica (Italy)
『恐怖に襲われた街』2Kリマスター版
Peur sur la ville (1975年/フランス映画/126分)※日本最終上映 /監督:アンリ・ヴェルヌイユ 共演:シャルル・デネ、レア・マッサリ
※連続美女殺人鬼を追え! 野獣刑事がパリで大暴走!初の刑事役に挑み、危険なスタントの数々を自ら演じたスーパー・アクション。『ポリス・ストーリー/香港国際警察』に影響を与えた快作!
© 1975 STUDIOCANAL – Nicolas Lebovici – Inficor – Tous Droits Réservés
『危険を買う男』2Kリマスター版
L’alpagueur (1976/フランス映画/110分) ※日本最終上映 /監督:フィリップ・ラブロ/共演:ブルーノ・クレメル、ヴィクトール・ガリヴィエ
※一匹狼の仕事人が、冷酷非情な悪を狩る!全仏を恐怖に陥れた凶悪犯タカ、その逮捕は事件解決請負人“ハンター”に委ねられた。長らく幻となっていたベルモンド・アクションの決定版!!
© 1976 STUDIOCANAL – Nicolas Lebovici – Tous Droits Réservés