日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて10月23日(月)、華やかに開幕したアジア最大級の映画の祭典「第36回東京国際映画祭」が、11月1日(水)に閉幕し、クロージングセレモニー、ならびにコンペティション作品審査委員&受賞者記者会見が行われた。
セレモニーでは、各部門における受賞作品が発表され、最優秀監督賞・観客賞で日本の『正欲』が2冠、最優秀女優賞・審査員特別賞でイラン系フランス人女性監督とアメリカ系イスラエル人監督の共同監督作『タタミ』が2冠を受賞。そして、東京グランプリ/東京都知事賞には今年急逝した故ペマ・ツェテン監督の『雪豹』が選出され、審査委員長ヴィム・ヴェンダースよりトロフィーが、小池百合子東京都知事に代わり産業労働局次長・松本明子より麒麟像がそれぞれ授与され、最後は安藤チェアマンによる閉会宣言にて閉幕した。
なお、クロージング作品『ゴジラ-1.0』上映前に、 山崎貴監督、主演の神木隆之介、浜辺美波が登壇し、同映画祭を日本映画の象徴とも言える『ゴジラ』映画で締めくくることができる喜びを語った。
●コンペティション部門受賞作
東京グランプリ/東京都知事賞『雪豹』(中国)
審査員特別賞:『タタミ』(ジョージア/アメリカ)
最優秀監督賞 :岸善幸(『正欲』、日本)
最優秀女優賞 :ザル・アミール(『タタミ』、ジョージア/アメリカ)
最優秀男優賞:ヤスナ・ミルターマスブ(『ロクサナ』、イラン)
最優秀芸術貢献賞:『ロングショット』(中国)
観客賞:『正欲』(日本)
●各部門賞
アジアの未来 作品賞:『マリア』(イラン)
Amazon Prime Video テイクワン賞『Gone with the wind』 ヤン・リーピン(楊 礼平)
Amazon Prime Video 審査委員特別賞:『ビー・プリペアード』 安村栄美
エシカル・フィルム賞:『20000種のハチ(仮題)』(スペイン)
黒澤明賞:グー・シャオガン、モーリー・スリヤ
特別功労賞:チャン・イーモウ
ヴィム・ヴェンダース審査委員長のコメント
第36回東京国際映画祭の審査委員長を務められたことを光栄に思います。そして他の4人の映画関係者からなる実力派の審査員と共に世界中から集まった15本のコンペティション作品を観てその中から満場一致で東京グランプリと他の5つの賞を選ぶことができました。本当に素晴らしい作品を数多く見ることができましたが、セレクション全体が、同等の水準であるかどうかというのは確信できませんでした。また、オープニング作品として『PERFECT DAYS』を紹介できたことを誇りに思うと共に、このような機会を与えてくれた映画祭に感謝申し上げます。東京国際映画祭大好きです。これからも成功を祈っております。
第 36 回東京国際映画祭
開催期間:2023 年 10 月 23 日(月)~11 月 1 日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
公式サイト:www.tiff-jp.net コピーライト:©2023 TIFF