●サラ・ポーリー監督インタビュー
これまで世界の56 賞を受賞し、151の 賞にノミネートされた映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(6 月 2 日(金)より全国公開)が、第 95 回アカデミー賞®脚色賞(兼監督/サラ・ポーリー)を受賞。これを記念してポーリー監督の貴重なインタビューを紹介する。
脚色について、「とても楽しい作業だった」と満足気に語るポーリー監督。「もちろん、納屋で何時間にも及ぶ会話が続くのだから、難しさはあったけれど、そんな中、叙事詩感と寓話感にこだわりながらストーリーを描いていきました」と述懐する。叙事詩には、語り伝える価値のある事件を物語として語り伝えるもの、という意味がある。そして寓話は、教訓的かつ本質的な作品の意図を隠しながら表現される例え話だ。
ポーリー監督は本作で取り上げた語り継がれるべき「事件」を、映画作品として練り上げることで、今の私たちに問いかける。そしてもうひとつ、「納屋での会話が、この女性たちの生きる世界の進歩に欠かせないものであることもポイント」だとも。「この女性たちがどのように今の世界を取り壊し、新しい世界を創造するのかを模索することが何よりも大切なことであるということを表現しようとしました。同時にどんな風景を描くのかについても、最初から視覚的に想像しながら脚本を書き進めていきました」と語っている。
●作家・柚木麻子氏からコメント到着
被害者同士の対話が、ふみにじられた尊厳を取り戻す。次世代への愛と責任、そして希望。この作品をきっかけに数々の名作が産みだされるであろう、歴史を変える一作。――柚木麻子(作家)
<Staff&Cast> 監督・脚本: サラ・ポーリー/出演:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンド ほか/製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、フランシス・マクドーマンド/製作総指揮:ブラッド・ピット、リン・ルチベッロ=ブランカテッラ、エミリー・ジェイド・フォーリー/原作:ミリアム・トウズ(「WOMEN TALKING」)/配給:パルコ ユニバーサル映画 公式サイト:womentalking-movie.jp