映画『アネット』(4/1公開)予告編/鬼才レス・カラックス最新作 第 74 回カンヌ国際映画祭監督賞受賞!
愛の渦に呑み込まれる、カラックス流ダークファンタジー・ロック・オペラ!
<Introduction>
2021 年のカンヌ国際映画祭。コロナ禍で前年中止され 2 年ぶりの開催となったカンヌのオープニングを飾ったのが レオス・カラックスの新作『アネット』だった。長編 6 作目にして初の英語映画、初のミュージカル。シニカルで悪夢的なおとぎ話、しかもタイトルロールを演じるのが人形という『アネット』は、カンヌ再開にふさわしいサプライズとなり、「傑作」という好評も相次ぎ、監督賞を受賞した。
カラックスは 23 才の時、長編第1作『ボーイ・ミーツ・ガール』(84 )をカンヌの批評家週間に出品。自身の分身といえるアレックスの閉ざされたロマンティシズムを夜の闇に描いてヤング大賞を受賞し、「恐るべき子供」「神童」と騒がれた。そのカラックスもすでに 60 才。今回は”偶像破壊的”なバンド・スパークス(ロン&ラッセルのメイル兄弟)のオリジナルストーリーをもとに、ほぼ全編の台詞が(ベッドシーンまで!)歌われるロックオペラ・ミュージカルとして、独創的なダークファンタジーを創り出した。英語圏でも「本年の最もオリジナルな映画」「興奮させる傑作」「壮大な実験」と軒並み評価が高い。同じことを繰り返さず、後にも先にも似た作家のいない”唯一無二”の監督カラックスは、作品数こそ少ないが、早くから現代映画の重要な作家と目されてきた。
“アレックス 3 部作”として新感覚のフィルムノワール『汚れた血』(86 )、究極の愛と孤独を見つめた『ポンヌフの恋人』(91 )を完成後、文豪メルヴィルの原作を現代に翻案した壮絶な『ポーラ X』(99 )、銀行家らしき男が別人に変身を重ねる予測不能な『ホーリー・モーターズ』(12 )と一作ごとに未踏の領域へ挑戦してきた。『アネット』はその集大成であり、カラックスならではの新たな「夜の讃歌」にして「夜の果てへの旅」となった。
出演:アダム・ドライバー 、マリオン・コティヤール、サイモン・ヘルバーグ、デヴィン・マクドウェル、スパークス:ラッセル・メイル、スパークス:ロン・メイル / 監督:レオス・カラックス / 原案・音楽:スパークス SPARKS / 撮影:キャロリーヌ・シャンプティエ / 編集:ネリー・ケティエ / アネット人形制作:エステル・シャルリエ、ロミュアルト・コリネ / 美術:フロリアン・サンソン / 衣装:パスカリーヌ・シャヴァンヌ / プロデューサー:シャルル・ジリベール、ポール=ドミニク・バカラシントゥ、アダム・ドライバー / 共同プロデューサー:堀越謙三、ファビアン・ガスミア、ジュヌヴィエーヴ・ルマル、ブノワ・ロランド、アルレッテ・ジーバーベルクほか / 2021 年 / 2 時間 20 分 / 1.85:1 / カラー / 仏・独・ベルギー・日・共同製作 / 配給:ユーロスペース
日本公開日:2022 年4月1日(金) ユーロスペースほか全国ロードショー
© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano