
昭和の青春を象徴する伝説的ドラマ「俺たちの旅」が、なんと50年ぶり、映画になってカムバックする。タイトルは『五十年目の俺たちの旅』。企画・脚本はオリジナルスタッフの名手・鎌田敏夫、そしてメガホンをとるのは、主演も務める俳優の中村雅俊。劇場公開は、2026年1月を予定している。
1975年10月 から日本テレビ系列で放送された「俺たちの旅」は、中村雅俊演じるカースケ(津村浩介)、田中健演じるオメダ(中谷隆夫)、秋野太作<当時、津坂まさあき>演じるクズ六(熊沢伸六)による青春群像劇。人生にもがきながらも生きることの意味を見つけていく彼らの成長が多くの若者の共感を呼び、当時一大ムーブメントを巻き起こした。ドラマの主題歌「俺たちの旅」は87万枚の大ヒットを記録、中村演じるカースケの下駄にジーパンのスタイルも若者たちに大流行し、まさに昭和を代表する青春ドラマの金字塔となった。
そんな不朽の名作が今年で放送開始50年を迎えるにあたり、彼らの「今」を描く最新作として映画の制作が決定。2026年1月の公開が決定した。「俺たちの旅」は過去10年ごとにスペシャルドラマとして3度制作されてきたが、40年のスペシャルドラマ制作を前にチーフディレクターを務めた齋藤光生監督が逝去。齋藤監督でなければこの物語の世界観は作れないという判断により、40周年ドラマの制作は断念された。その経緯から20年、「もう一度、あの3人に会いたい」という数多くの期待の声に応え、50周年を迎える今年、新しい物語として「俺たちの旅」の制作が決定。齋藤監督の意志を引き継ぎ、監督を務めるのは主演の中村雅俊。そしてドラマシリーズから作品に携わってきた鎌田敏夫が企画・脚本として参加することも発表された。さらに、三人とともに作品を彩ってきたマドンナ・中谷真弓(岡田奈々)の出演も決定、オリジナルのメインキャラクターが集結した。

さらに、映画公開に先立ち、中村雅俊、秋野太作、田中健、岡田奈々の4人が22年ぶりに集結する『The 50thAnniversary 俺たちの旅スペシャルコンサート』が2025年9月に全国4都市、5か所で開催することも決定。50周年の節目に「俺たちの旅」が令和の時代に戻ってくる…今を生きる彼らの新しい物語にご期待いただきたい。




【企画・脚本:鎌田敏夫 コメント】俺たちの旅、このドラマを貫いているのは、生きていくことの切なさです。人生の岐路にぶつかった時に、激しく葛藤し、強く反発し、勝手なことを言い合って馬鹿騒ぎしながらも心には相手を思うやさしさがある。自分の考えが正しく、相手が間違ってる。そう決めつけられれば人生はどんなにすっきりすることか。でも、と、彼らはいつも思う。人生はそんなに単純なものではない。違う家庭を持ち、違う育てられ方をしてきた人間が、同じ感情を持つことは難しい。それがわかっているから簡単に相手を責められない。相手を思い、その人生を理解しようとするやさしさがないとできないことなのです。ただあるときには、そのやさしさが心を迷わせる。足を疎ませる。どっちを向いて生きていくのかわからなくなり激しく対立し、別れ、出会い、また別れ。そのつど葛藤を繰り返しながら生きていこうとする姿を、このドラマは描いてきました。その「切なさ」を。そして五十年目。ドラマの彼らも年を重ね、それぞれ違う人生を生きて行っています。葛藤は強くなり、切なさも深くなります。ドラマの中の人間だけでなく作る側も同じです。スタッフとキャスト、みんなで紡ぎだす「切なさ」。それこそが「五十年目の俺たちの旅」だと思います。
監督:中村雅俊/企画・脚本:鎌田敏夫/出演:中村雅俊、秋野太作、田中健、岡田奈々/配給:NAKACHIKA PICTURES/公式サイト:oretabi50th-movie
©「五十年目の俺たちの旅」製作委員会