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MAR 31, 2024 劇場公開作

女性の権利を勝ち取るために主人公が起こした衝撃の行動とは…映画『コール・ジェーン』感動秘話に潜む深い闇

“人工妊娠中絶”問題を通して女性の人権に一石を投じた実話に基づく衝撃作『コール・ジェーン –女性たちの秘密の電話-』(3/22より公開中)が話題を呼んでいる。

<Story> 舞台は 1960 年代、アメリカ。中絶が法律的に許されていないシカゴで、2 人目の子供を妊娠したジョイ(エリザベス・バンクス)。ところが、喜びも束の間、妊娠によって自身の心臓病が発覚する。担当医から命を守るために中絶を勧められるが、病院の男性責任者たちからは、あっさりと拒否されてしまう。「なぜ本人の意志で中絶は決められないの?」「なぜ命の危険が分かっていながら本人の身体を優先できないの?」…独自に中絶方法を探し始めたジョイは、違法だが安全な(?)中絶手術を提供する女性主導の活動団体「ジェーン」にたどり着く。この組織を率いるフェミニストのバージニア(シガニー・ウィーバー)に誘われ、いつしかジョイも「ジェーン」に深く関わるようになる。

<Focus Points> 活動団体「ジェーン」にどんどんのめり込んでいったジョイは、自ら“ある行動”(結果、多くの女性を救うことになる驚愕の行為)に打って出るが、果たしてそれは、女性の人権を守るための正義なのか、それとも行き過ぎた不義なのか。女性だけが背負わされる命の選択…土俵際まで追い込まれた彼女の闘いは後世に大きな変革をもたらしたことは確かだが、ただ、諸手を挙げて「実際に起きた感動秘話」といって受け入れられるほど単純な話ではない。その裏には潜む深い闇…

本作を観て、中絶の違法性を打破するためのアンダーグラウンドな活動を初めて知った方も少なからずいると思うが、これが真実ならば相当やばい。ジョイは自分自身に迫りくる命の危険から、これまで無関心だった組織(「ジェーン」)を知り、最初は嫌悪感を露わにしながらも中絶を決行。と同時に彼女の中で何かが覚醒し、その活動に徐々に心を寄せていく。組織の主張、あるいは意思に傾倒していくジョイの取り憑かれたような行動は、見方を変えれば、勇気を超えて狂気さえ感じ、生々しく怖ろしい。

本作は、女性の人権に一石を投じる実話ドラマとして、その活動を称える感想も多く見られるが、その一方で、やはり、ジョイが起こした“あの行動”がひっかかる。例えば、新興宗教などにはまっていく精神構造。最初は反発し、頑なに拒否していたが、自身の成功体験(自身が欲していた何かを得られた、という意味)によって、真逆にいたはずの世界、しかもその中心人物として妄信的に突き進んでいく心の変化は、状況次第では正義の味方にもなれば、社会の危険分子にもなる。人間が変わっていく“紙一重”の心理、ここも本作の大きな見どころのような気がする。

<Staff&Cast> 監督:フィリス・ナジー/プロデューサー:ロビー・ブレナー/出演:エリザベス・バンクス、シガニー・ウィーバー/配給:プレシディオ/2022/アメリカ/5.1ch/ドルビー/121分/映倫区分:PG12 /公式サイト:https://call-jane.jp/ 

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映画『コール・ジェーン –女性たちの秘密の電話-』は3月22日(金)より全国公開中

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