香港映画界の新ミューズ、アンジェラ・ユンが主演作『星くずの片隅で』日本公開への思い語る
＜Introduction＞ アジアを中心に映画賞、映画祭に旋風を巻き起こし、2023 年大阪アジアン映画祭ではコンペティション部門で上映されるや大きな話題となった香港映画『星くずの片隅で』。このたび、 7 月 14 日（金）より TOHO シネマズ シャンテ、ポレポレ東中野ほか全国順次公開する運びとなり、これに先駆け、主演を務めた香港映画界の新たなミューズ、アンジェラ・ユンと、メガホンをとったラム・サム監督のインタビュー映像が届いた。
本作は、コロナ禍の静まり返った香港の片隅で、誰にも気付かれずに生きる人々の孤独な心を、新世代の香港映画を牽引するラム・サム監督（『少年たちの時代革命』共同監督)）が優しい眼差しで掬い取ったヒューマンドラマ。台湾アカデミー賞 3 部門、香港電影評論学会大奨 6 部門、そして香港アカデミー賞 10 部門ノミネートの快挙を遂げ、香港の新人監督 のデビュー作としては異例の注目を集めている。
また、ラム・サム監督が紡ぎだした優しい眼差しと共に注目されたのが、魅力的なキャスティング。 主演は映画やドラマでコメディ俳優として定評のあるルイス・チョンと、香港のトップモデル アンジェラ・ユン。ルイス・チョンは、不器用でやさしい中年男ザク役で新境地を切り拓き、名優アンソニー・ウォンを抑え香港電影評論学会大奨 最優秀男優賞を獲得し、表現者として大きな転機を迎えた。
一方のアンジェラは、映画『宵闇真珠』（17）でオダギリジョーと共演し、川島小鳥の写真集や銀杏 BOYZ の CD ジャケット、Vaundy の「Tokimeki」の MV にも起用されるなど着実にキャリアを積み重ね、本作ではずる賢くも憎めないシングルマザー、キャンディをキュートに演じ新境地を開拓。本作のほかにも大阪アジアン映画祭でも上映された『香港ファミリー』（22）などの話題作にも起用され、ファッションアイコンから一気に新世代の最注目株女優に躍り出る存在となった。
そして今回、アンジェラとサム監督から日本公開への思いを綴った動画インタビューが到着。以下、コメント全文を紹介する。
＜アンジェラ・ユン／コメント動画全文＞
皆さん、こんにちは。私はアンジェラです。「星くずの片隅で」が、日本で劇場公開できて大変嬉しいです。憧れの日本の映画監督がたくさんいて、彼らも映画を観てくれるかもと思うと、もうドキドキ！日本の観客にまず知って頂きたいのは、コロナ禍の香港が一体どんな状況に置かれていたのか。実は一番深刻な影響を受けたのが、低所得層の人々でした。その中でもシングルマザーの家庭は、特に大変でした。生きるのに精一杯…。でも映画では苦しいことばかりではなく、r人々のあたたかさを描きたかった。それは映画を見終わってから、私たちはとても狭い道を歩いているかもしれないけれど、きっとどこかにきらめきがあって、道を照らしてくれることだと思っています。それは人生も同じだと思います世の中に、たくさんの困難があっても諦めない限り、きっと生きていく希望を見つけられるはずです。
＜ラム・サム監督／コメント動画全文＞
こんにちは、私はラム・サムです。「星くずの片隅で」がまもなく日本で劇場公開されることになり、日本の観客に届けることができてうれしいです。日本の方々もコロナ禍はきびしく、大変な体験をされたかもしれません。この映画を見て、前向きな気持ちになってもらえればうれしいです。もしあなたが善良な心を信じられなかったり、疑ってしまうのであれば、この映画を観れば人生やこの世界をもう一度信じられると思います。劇場で日本の観客の皆さんとお会いしたいと思っています。ぜひご覧ください！
＜Story＞ 2020年、コロナ禍で静まり返った香港。「ピーターパンクリーニング」の経営者ザク（ルイス）は、車の修理代や品薄の洗剤に頭を悩ませながら、消毒作業に追われる日々を送っている。リウマチを患う母（パトラ･アウ）は、憎まれ口をたたきながらも、たまに看病にくるルイスのことを心配している。ある日、ザクの元にド派手な服装の若いシングルマザーのキャンディ（アンジェラ）が職を求めてやってくる。まともな仕事をしたことがなさそうだったが、娘ジュー（トン･オンナー）のために慣れない清掃の仕事を頑張りはじめる。
しかしキャンディがジューのために子供用のマスクを客の家から盗んでしまい、ザクは大事な顧客を失ってしまう。幼い娘を抱え、まともな暮らしもできずにいるキャンディを見て、ザクはもう一度だけチャンスを与える。心を入れ替え仕事に打ち込んでいくキャンディに、心惹かれていくザク。そんな中、ルイスの母が急死してしまう。葬儀に向かうザクを送り出し、ひとりでの仕事に張り切るキャンディ。しかしジューがうっかりこぼしてしまった洗剤をきっかけに、追い詰められたキャンディはちょっとした嘘を重ねていってしまう。それがザクと会社を窮地に追いやることになり…。
＜映画賞受賞・映画祭出品実績＞ ◆2022 年台湾アカデミー賞(金馬奨) 最優秀オリジナル音楽賞受賞（最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞ノミネート）◆2022 年エディンバラ国際映画祭◆2023 年香港電影評論学会大奨 最優秀監督賞受賞、最優秀男優賞受賞、推薦映画（最優秀作品賞、脚本賞、最優秀女優賞ノミネート）◆2023 年香港アカデミー賞(金像奨) 最優秀音楽賞受賞（作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、撮影賞、衣裳デザイン&メイク賞、新進監督賞ノミネート）◆2023 年大阪アジアン映画祭コンペティション部門
＜Staff&Cast＞ 出演：ルイス・チョン(張繼聰)、アンジェラ・ユン(袁澧林)、パトラ･アウ(區嘉雯)、トン･オンナー(董安娜)／監督：ラム・サム(林森)／プロデューサー：マニー･マン (文佩卿)／脚本：フィアン･チョン (鍾柱鋒)／撮影：メテオ･チョン (流星)／美術：ウミ･ンガイ(魏鳳美)／編集：エミリー･リョン (梁汶姍) ／音楽：ウォン･ヒンヤン(黃衍仁)／原題：窄路微塵 英題：The Narrow Road／2022｜香港｜カラー｜DCP｜5.1ch｜115分／日本語字幕：最上麻衣子／配給：cinema drifters・大福・ポレポレ東中野 公式HP：https://hoshi-kata.com
