オンライン動画配信サービス「Hulu」を運営するHJホールディングス株式会社が約1年をかけて実施してきた新世代の映像クリエイター発掘&育成プロジェクト「Hulu U35クリエイターズ・チャレンジ」のグランプリ授賞式が3月22日、都内・テアトル新宿にて開催され、『まんたろうのラジオ体操』(出演:片山友希、長塚京三)を監督した老山綾乃が栄冠に輝いた。
本プロジェクトの応募資格に設けられたハードルは、「35歳以下」のみ。そのほかはプロ・アマ問わず、誰でも参加可能であることから、昨年の3⽉31⽇から5⽉9⽇までの募集期間、実に849の企画が寄せられた。そこから3度の選考を経て選出された近藤啓介、老山綾乃、上田迅、幡豆彌呂史、吉川肇のファイナリスト5名は、制作費とプロの映画制作チームのサポートを受け、⾃ら企画し、脚本を⼿がけた作品の”監督”として制作。完成した5作品は、ファイナリストたちの制作過程に密着したドキュメンタリーとともに、現在、Huluで配信中されている。
この日行われたグランプリ授賞式では、本プロジェクトの審査員である映画監督の沖田修一(審査員長)、女優の橋本愛、劇作家・小説家の本谷有希子、芸人・脚本家のシソンヌ じろうの4名が登壇し、ファイナリスト5名と制作過程を振り返りながら、最終審査会で決定したグランプリ作品の発表が行われ、『まんたろうのラジオ体操』の監督・脚本を手がけた老山が見事受賞した。
老山は、日本テレビ「真相報道 バンキシャ!」(日本テレビ)のアシスタントディレクター(AD)として働く23歳。本作では、(自己投影されたと思われる)報道番組のADを務める女性・さくら(片山)が、認知症の老人・まんたろう(長塚)との交流を通して生き方と仕事を再起動させる物語。審査委員長を務めた沖田監督は、「物語より人の気持ちが強く描かれた作品になっていた。見ていて清々しい気持ち」と絶賛、審査員を務めた橋本も「心が震える素晴らしい作品でした」と感無量の様子を見せた。ちなみにグランプリを制した老山には、賞金100万円とHuluオリジナル新作の監督権が贈られた。
また、この日はHulu会員の投票によって決定した「オーディエンス・アワード」受賞作品の発表も行われ、『速水早苗は一足遅い』(出演:深川麻衣、泉澤祐希)の上田が受賞した。
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