広瀬すず、杉咲花、清原果耶…秘められたそれぞれの片想いとは？『花束みたいな恋をした』の黄金コンビが再び贈る切ない愛の物語
切なすぎるこの想い、届きそうで届かない…いやきっと、遠回りしながらも、奇跡の風が運んでくれるはず…。広瀬すず、杉咲花、清原果耶、3人娘の“少女”のような健気な気持ちに胸をグチャグチャにかき乱され、涙で溺れそうになった。『花束みたいな恋をした』の名コンビ、脚本家・坂元裕二×監督・土井裕泰が再びタッグを組んだ最新作『片想い世界』（公開中）は、冒頭から秘密に溢れ、何も言えない、何も語れない。ただただ、劇場で観て、泣いて、心の中でじっくりと咀嚼してほしい…そんな作品なのだ。
東京の片隅、古い一軒家で一緒に暮らす、美咲（広瀬すず）、優花（杉咲花）、さくら（清原果耶）。仕事に行ったり、学校に行ったり、バイトに行ったり。家族でも同級生でもないけれど、お互いを思い合いながら他愛のないおしゃべりをして過ごす、楽しく気ままな３人だけの日々。もう 12 年、強い絆で結ばれているそんな彼女たちには、誰にも言えないそれぞれ“究極の片思い”を抱えていた…。
インディーズ作品で地道に力をつけてきた杉咲花、清原果耶は、もはや言うまでもなく役を自分のものとして生き、それ以上でも、それ以下でもない、「これが正解なんだ」と納得させられる秀逸な演技を見せていた。実力派二人に囲まれて、メジャー映画の王道を歩んできた広瀬すずはどうだったか。
ここ最近、映画『ゆきてかへらぬ』（2025）やドラマ「グジャクのダンス、誰が見た？」（2025/TBS系）など、難役へのチャレンジが続いているが、その代償として広瀬本来の持ち味が打ち消されているように感じていたのだが（あくまでも主観）、本作では、受け身だけれど誰よりも想いが深いヒロイン・美咲と、広瀬の柔らかな表情、言葉足らずのいじらしい語り口が見事に溶け合い、キャリア最高の名演を見せた。
今回解禁となった本編映像では、3人が一緒に暮らす家で、仲良く食卓を囲む場面が映し出されています。バスで見かける美咲の気になる人について話している 3 人。その人への告白を促す優花に対し、「無理だから」と消極的な美咲。「そういう冗談、面白くない」と拗ねた様子のさくらからは、本当の姉妹のような雰囲気が漂っている。等身大の女子トークに花を咲かせるような、一見すると何気ないやり取りの中には、彼女たちが抱える“ある秘密”が隠されていて…。「片思いなんてあり得ない」という美咲の言葉の真意とは？ そして、姉妹のような3人を結ぶ強い絆の正体とは？
＜Staff & Cast＞ 出演：広瀬すず、杉咲花、清原果耶/横浜流星/小野花梨、伊島空、moonriders、田口トモロヲ、西田尚美／脚本：坂元裕二／監督：土井裕泰／配給：東京テアトル、リトルモア／公式サイト：https://kataomoisekai.jp/
©2025『片思い世界』製作委員会
