
今年創業90周年を迎えた株式会社IMAGICA GROUP(本社:東京都港区、代表取締役社長:長瀬俊二郎)は、新たな挑戦として「オリジナル映画製作プロジェクト」を始動。自社初のオリジナル映画製作となる本プロジェクトの概要、ならびに選考された第1弾作品の内容を第78回カンヌ国際映画祭会期中に世界発表する。
<概要>グループ会社内から国際映画祭への出品および受賞を視野に入れた映画企画を募集し、毎年1本作品を選定して製作。これを5年間に渡り継続することで才能あるクリエイターの発掘・育成を図ると共にIMAGICA GROUPとしての創造力と表現力を世界に向けて発信していく。
<応募条件>応募者がIMAGICA GROUPのグループ会社に所属するプロデューサーであること。(外部のプロデューサーや監督などのクリエイターは、IMAGICA GROUPのグループ会社に所属するプロデューサーと組むことで応募可能)
第1弾作品は、当社グループ会社内にて募集した88企画の中から、厳正なる最終選考を経て決定。その後のプロデュース及び制作は、株式会社ロボット(ROBOT)、株式会社ピクス(P.I.C.S.)、株式会社オー・エル・エム(OLM)のいずれか1社が担当する予定。審査員には、繊細な人間描写と深い社会的視点で世界を魅了し、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞するなど、カンヌと縁が深い映画監督の是枝裕和に加えて、東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三、公益財団法人川喜多記念映画文化財団 常務理事の坂野ゆかというこれまで数々の日本映画を世界に送り出してきた3名が、本プロジェクトの第1弾企画の審査員として参加する。
長瀬俊二郎/コメント:「IMAGICA GROUPは今年、創業90周年を迎えました。この節目に立ち上げた本プロジェクトは、次世代の映像クリエイターに活躍の場を提供し、日本映画の新たな可能性を切り開くことを目的としています。当社グループ内のプロデューサーをはじめ、国内外の若手監督や映像作家が自由に挑戦し、表現できる環境を整えることは、私たちの責任であり、未来への投資でもあります。欧州をはじめとする国際映画祭では、社会課題を描いた作品や独自の芸術表現が高く評価されていますが、日本においては、そうした作品をつくるには依然として高いハードルがあります。だからこそ私たちは、映像文化の多様性を広げ、才能あるクリエイターが世界に挑戦できる土壌を築き、日本映画の国際的な発信力を高めていきたいと考えています」
是枝裕和/コメント:「映画界の次世代の才能を発掘し、世界で活躍できる人材を育てたいというIMAGICA GROUPの取り組みに共感し、自分にできることがあればと、このプロジェクトに参加いたしました。昨年、今年と、カンヌ国際映画祭に多くの若い映画人が招待されていることからもわかるように、日本の新たな才能への注目は年々高まっています。この追い風に乗って、次なる才能が世界へと羽ばたいていくお手伝いが出来ればと思います」
市山尚三/コメント:「出資者から原作ありきの企画が求められる現在の日本映画界にあって、オリジナル脚本に基づく企画をサポートするこのプロジェクトは、日本の新進監督たちにとって貴重な存在だと思います。サポートを得る企画は一つですが、他にも非常に魅力的な企画があり、日本映画の未来は明るいと感じました。このプロジェクトから多くの素晴らしい映画が生まれることを期待しています」
坂野ゆか/コメント:「国内有数のラボであり、映像制作に関わる多岐にわたる業務を展開するIMAGICA GROUPさんが、「国際映画祭に出品及び受賞できることを目標にした映画製作企画」のプロジェクトに着手されるというお話を聞き、心躍りました。官ではなく民間の企業によるここまで本気の新進監督のためのプロジェクトは初めてなのではないかと思います。審査対象作品は、IMAGICA GROUPさんのグループ会社より募集した中から厳選されただけのことはある、予想を超えた巧みでありフレッシュな企画の数々で、1本に絞り込むのに困難を極めた嬉しくも苦しい審査でした。栄えある第1回目の選出作品が国際映画祭を足掛かりに羽ばたいてゆかれること、期待でいっぱいです」