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APR 14, 2023 インタビュー

『サスペリア』ダリオ・アルジェント監督、最新作『ダークグラス』を語る「喜びと恐れは魂の感情」

ホラーの帝王として知られる巨匠ダリオ・アルジェント監督(『サスペリア』『フェノミナ』ほか)が、2000年代初頭に脚本を執筆しながらも、製作サイドの事情で中止を余儀なくされた幻の企画が実現した最新作『ダークグラス』(公開中)。盲目のヒロインがサイコパスの殺人鬼に脅かされる“見えない恐怖”をスタイリッシュに映像化したアルジェント監督が、本作の制作秘話を語る貴重なインタビュー映像が届いた。

<インタビュー概要> 今回、届いた貴重なアルジェント監督のインタビュー映像では、まず、「以前にもあったように計画は中断されました。それで、この作品は撮るべきではないんだ」という思いに至ったことを吐露する。苦難を乗り越え、なんとか映像化に漕ぎつけたアルジェント監督は、「作品冒頭の日食はある意味では、(ミケランジェロ・)アントニオーニ監督への敬意だ。だが私は違う意味を込めた。予兆を示唆したつもりだ」と明かす。アントニオーニ監督作『太陽はひとりぼっち』(62)の原題は『L’ ECLISSE』(日食の意)であることから、この作品へのオマージュを仄めかしているのだ。

Copyright 2021 © URANIA PICTURES S.R.L. e GETAWAY FILMS S.A.S.  

また、アルジェント監督は、自身の過去作でも盲目のキャラクターを描いているが、本作ではヒロインのディアナが交通事故によって視力を失ってしまう 。これについては、「見えないということに興味がある。映像が成立しないからだ。私は映画制作者、つまり映像の作り手である。もし私が視力を失うようなことがあれば本当につらい試練になるだろうね」と知的好奇心からこのアイデアが派生していることを告白。最後は、「“恐怖”は私たちが持つ感情の一つ。喜びと恐れは誰もが持っている魂の感情だ」とホラーの帝王らしい金言で締め括った。なお、併せて解禁されたメイキング写真は、アルジェントとチン役を演じた子役のシンユー・チャンの2ショット。撮影時80歳のアルジェント監督、そのオーラはまだまだ健在だ。

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<Story> イタリア・ローマで娼婦ばかりを狙った猟奇的な連続殺人事件が発生。その4人目のターゲットにされたコールガールのディアナ(イレニア)もまた殺人鬼に執拗に追いかけられ、ある夜、車を衝突させられるという大事故に発展し、一命はとりとめたものの視力を失ってしまう。同じ事故で両親を亡くした中国人の少年チン(シンユー)と一緒に暮らすこととなったディアナだったが、それでも殺人鬼は執拗に彼らを追い回す…。

子役のシンユー・チャンとアルジェント監督 Copyright 2021 © URANIA PICTURES S.R.L. e GETAWAY FILMS S.A.S.  

<Sraff&Cast> 監督:ダリオ・アルジェント /脚本:ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ /音楽:アルノー・ルボチーニ/出演:イレニア・パストレッリ、アーシア・アルジェント、シンユー・チャン/2021年/イタリア・フランス/イタリア語/85分/カラー/シネスコ/5.1ch/原題:Occhiali neri/日本語字幕:杉本あり/提供:ロングライド、AMGエンタテインメント/配給:ロングライド 公式サイト:https://longride.jp/darkglass/

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映画『ダークグラス』は新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

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