79歳のハリソン・フォード、37歳のインディ・ジョーンズ熱演の裏に驚愕のILM技術！
大ヒット公開中のアドベンチャー・シリーズ最終章『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のオープニング・シークエンスで、撮影当時79歳だったハリソン・フォード（7/13で81歳）が、37歳のインディ博士を“違和感なく”演じていることが話題になっている。
第2次世界大戦末期。考古学者の若きインディ・ジョーンズは、手にした者が神のパワーを持つと言われるダイヤル“アンティキティラ”をめぐり、ナチス・ドイツの科学者ユルゲン・フォラー（生身で老若を演じたマッツ・ミケルセン！）らと列車内で大立ち回りを繰り広げるが、80歳目前のハリソンが若作りメイクをして、スタントマンを組み入れてカバーできるほど甘くはない。なんせ年齢差が42歳もあるのだ。
だが、「観客が望むものを提供し、『インディ・ジョーンズ』のクラシックな体験を満喫してもらいたかった」というジェームズ・マンゴールド監督は、プロダクションデザインだけでなく、79歳のリアルなインディ博士とともに、37歳の血気盛んなインディ博士の両方を自然に魅せる方法をILM（Industrial Light & Magi／米制作会社）とともに模索した。
インディ博士の時間を戻すこと、ILMの視覚効果チームにとってこのミッションは、これまでの映画制作の中で最も困難な仕事であったことは間違いない。なぜなら、結果次第では、オープニング全体をぶち壊し、観客を興覚めさせてしまうからだ。覚悟を決めたILMは、俳優の演技のあらゆるニュアンスを活用する最先端の顔交換技術「ILM FaceSwap」を含む独自の技術を開発し、撮影現場でハリソンが行った顔の演技を、デジタル版の顔にマッピング。そして、ルーカスフィルムが保有するハリソンの過去の主演作の膨大な映像アーカイブにアクセスし、新技術とアーカイブ映像のカタログを駆使して、説得力のある若々しいインディ博士を完成させた。
「ILMは、私がこのオープニング・シークエンスの撮影を終えた2日後には、すでにカッティング・ルームに若いハリソンがいるようなシステムを構築してくれたんだ」と満足そうに語るマンゴールド監督。その躍動する姿から、これは作りものではない“魂”が宿った本物の若きインディ博士なんだ、ということを、観客はスクリーンの中で感じとることだろう。
危険を顧みず、秘宝を求めて世界中を旅して約40年、一世一代の当たり役『インディ・ジョーンズ』と別れを告げる撮影最終日、ハリソンはこう語った。「ドキドキしたよ！本当に嬉しかったよ。ルーカスフィルム、ディズニーのみんな、ジム・マンゴールド、そして俳優たち。インディが自分の目的を果たしたのだから、寂しくないし、最後まで見届けられて本当に幸せだ。いい気分だったよ。観客にふさわしい映画を作ったと思ったからだ。前作のファンだった人たち、それを見て楽しんでいた人たち、家族で共有していた人たち、この作品で彼らの度肝を抜くことができると確信している」。その言葉通り、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は大ヒット街道をばく進中だ。
＜Story＞ 考古学者で冒険家のインディ・ジョーンズ（ハリソン）は、これまで世界中の国々をめぐり、幾度となく命の危険にさらされながら、秘宝に隠されたさまざまな謎を解いてきた。だがインディには、まだ解き明かせていない秘宝があった。その名は“運命のダイヤル”。高齢者となった今も考古学に対する情熱が衰えない彼は、人生最大の冒険へと旅立つことになる。
＜Staff&Cast＞ 監督： ジェームズ・マンゴールド／製作：キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、サイモン・エマニュエル／製作総指揮：スティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス／音楽：ジョン・ウィリアムズ／出演：ハリソン・フォード、フィービー・ウォーラー＝ブリッジ、アントニオ・バンデラス、ジョン・リス＝デイヴィス、マッツ・ミケルセン／配給：ウォルト・ディズニー・ジャパン
