海外映画祭で20の賞を獲得 した初長編映画『アルビノの木』で世界的評価を獲得した金子雅和監督が、初めて生まれ故郷である東京を舞台に、町や人々の記憶と対峙した幻想的な作品『リング・ワンダリング』。そして、戦前、戦中、戦後の現代を何の術も使わず自由に行き来する不思議なストーリー展開に命を吹き込んでいるのが、美術監督の部谷京子だ。日本アカデミー賞優秀美術賞12回受賞。うち2回最優秀賞受賞(『Shall we ダンス?』『それでもボクはやってない』)、さらには毎日映画コンクール美術賞、紫綬褒章、中国文化賞を受賞するなど、映画美術の第一人者として走り続ける部谷に、本作のロケ撮影を中心としたプロフェッシナルな仕事をたっぷりと聞いた。
人間の「生死」に実感のない漫画家志望の若者・草介を演じのは、日本テレビ系「君と世界が終わる日に」やNetflix「全裸監督 シーズン2」、マイケル・マンがエグゼクティヴ・プロデューサーと第1話を監督するWOWOWドラマシリーズ「TOKYO VICE」など話題作への出演が続き、 注目を集める若手俳優・笠松将。地に足がつかず漠然とした不安を抱える現代の若者のリアルを、絶妙なバランスで演じている。ミドリ と梢の二役を演じるは、海外作品にも多数出演する国際派・阿部純子。本作では、幻想世界のヒロインの神秘性を体現した。そのほか、 主演映画が相次ぐ安田顕、金子監督の初長編『アルビノの木』でも存在感を放った長谷川初範、日本映画界に欠かせない片岡 礼子らが脇を固める。
●6月23日(木)シモキタエキマエシネマK2 19:20~の回上映後、金子雅和監督、部谷京子美術監督が登壇!
Ⓒ2021 リング・ワンダリング製作委員会